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トウブハイイロリスは、北アメリカ東部を中心に広く生息するリス科・ハイイロリス属の樹上性哺乳類です。学名はSciurus carolinensis、英名はEastern gray squirrelです。
名前の通り灰色の体毛が特徴ですが、背中には茶褐色や黒っぽい毛が混じることもあります。白っぽい腹部、大きな黒い目、比較的小さな丸い耳、長くふさふさした尾を持ち、木の枝を素早く走り回ります。
森林だけでなく、公園や街路樹、住宅地など人間の生活圏にも適応している身近な野生動物です。
名称:トウブハイイロリス
英名:Eastern gray squirrel
学名:Sciurus carolinensis
分類:哺乳類・げっ歯目・リス科・ハイイロリス属
生息域:北アメリカ東部〜中部
主な環境:森林、公園、都市緑地、農地周辺
体長:約23〜30cm前後
尾長:約20〜30cm前後
体重:約400〜700g前後
体色:灰色〜灰褐色、茶褐色、黒っぽい個体もある
腹部:白色〜淡灰色
耳:小さく丸みを帯びる
目:大きく黒い
尾:長くふさふさしている
食べ物:木の実、種子、果実、芽、樹皮など
活動:昼行性
特徴:優れた木登り能力、長い尾、木の実を地中に貯蔵する習性
トウブハイイロリスを代表する特徴が、灰色から灰褐色の体毛です。
毛には黒や白、茶色などさまざまな色の毛が混ざるため、単純な一色ではなく、細かな霜降りのような色合いに見えることがあります。
背中側に比べて腹側は明るく、白色から淡い灰色に見えます。
濃い灰色の背中と淡い腹部のコントラストが、トウブハイイロリスの特徴的な外見を作ります。
顔には、体の大きさに対して比較的大きな黒い目があります。
昼間に木々の間を移動しながら、周囲の状況を素早く確認します。
耳は比較的小さく、丸みを帯びた形をしています。
耳の先端に長い毛が目立つ種類とは異なり、すっきりとした耳が特徴です。
トウブハイイロリスのもうひとつの大きな特徴が、長くふさふさした尾です。
尾は体と同程度の長さになることがあり、木の枝を移動するときのバランス維持に役立ちます。
また、休んでいるときには体の周囲に尾を巻くようにして使うこともあります。
トウブハイイロリスは、優れた樹上生活能力を持っています。
木の幹を駆け上がり、細い枝の上を走り、枝から枝へと軽快に移動します。
足には鋭い爪があり、木の幹や枝をしっかりとつかみます。
頭を下にした状態で幹を降りるなど、木の上で非常に器用に動くことができます。
トウブハイイロリスは、ドングリ、クルミ、ヒッコリーの実などの木の実を重要な食料として利用します。
前足で食べ物を器用につかみ、強力な前歯で殻を割ります。
木の実だけでなく、果実、種子、芽、花、樹皮など、さまざまな植物性の食物を利用します。
季節によって利用できる食べ物を変えながら生活しています。
トウブハイイロリスの非常に有名な行動が、木の実を地面に埋めて貯蔵することです。
食べ物を土の中に隠し、後で掘り出して食べます。
埋めた木の実を後から探し出すため、視覚や嗅覚などを利用します。
すべての貯蔵食を回収するわけではなく、残された種子が植物の発芽につながることもあります。
木の実を運んで別の場所に埋める習性は、結果として植物の種子散布にもつながります。
そのため、森林の植物の更新に関わる動物でもあります。
トウブハイイロリスは昼行性です。
朝や夕方に活発に動き回ることが多く、木の実を探したり、木の上を移動したりします。
木の実を見つけると、枝に座って前足で食べ物を持ちながら食べます。
器用な前足と鋭い切歯を使って、硬い殻を割ることができます。
トウブハイイロリスは、木の枝の分岐部分などに球形の巣を作ります。
小枝、葉、樹皮などを組み合わせて巣を作り、休息や子育てに利用します。
枝の上に巣を作るだけでなく、樹洞を利用することもあります。
特に寒い時期には、樹洞が風や寒さを避ける安全な場所になります。
トウブハイイロリスは森林だけでなく、都市公園や住宅地、大学キャンパス、街路樹などにも進出しています。
木々がつながっていて食料が得られる場所なら、人間の生活圏でも暮らすことができます。
公園のベンチ周辺や庭などで、木の実を探している姿を見ることがあります。
人間に対して比較的大胆な個体もおり、都市部では非常に身近な野生動物です。
トウブハイイロリスは、木の枝から枝へ大きく跳躍することができます。
長い尾を使って空中で姿勢を調整し、着地の際には四肢で枝をしっかりとつかみます。
樹上性の動物ですが、地面に降りて木の実を探すことも多くあります。
地上では、長い尾を伸ばしながら小刻みに走って移動します。
猛禽類やキツネなどの捕食者を見つけると、素早く木へ逃げ込みます。
木の幹を駆け上がり、枝の反対側へ隠れるなど、樹上環境を巧みに利用します。
危険を感じた際には、長い尾を激しく振るような行動を見せることがあります。
尾の動きは、周囲の個体への警戒サインなど、コミュニケーションにも関係しています。
トウブハイイロリスは、アメリカ合衆国東部から中部、カナダ南部などに広く分布しています。
森林の種類も幅広く利用し、落葉樹林や混交林などで暮らします。
木の実を食べるため、特にナラ類、クルミ類、ヒッコリー類などの樹木が生える環境との相性が良い動物です。
樹冠が連続している森林では、木から木へ移動しやすくなります。
トウブハイイロリスには、一般的な灰色の個体だけでなく、全身が黒っぽい個体も存在します。
同じ種の中でも毛色には変異があります。
地域によっては、灰色だけでなく茶褐色や赤褐色を帯びた個体も見られます。
そのため、野外で見た個体の色だけで種類を判断するのは難しい場合があります。
トウブハイイロリスは冬眠しません。
寒い季節にも活動し、秋に貯蔵した木の実などを掘り出して食べます。
冬には巣や樹洞などを利用しながら寒さを避けます。
長い尾や密度の高い毛も、寒冷な環境で生活するうえで役立っています。
トウブハイイロリスは、北アメリカ東部を中心に生息する大型の樹上性リスです。
灰色から灰褐色の体毛、淡い腹部、大きな黒い目、小さく丸い耳、長くふさふさした尾が特徴です。
木の上を素早く走り、枝から枝へジャンプしながら、ドングリやクルミなどの木の実を探します。
また、食料を地面に埋めて貯蔵する習性があり、回収されなかった種子が森林の更新に役立つこともあります。
森林だけでなく公園や住宅地にも適応し、北米では人間の暮らしのすぐ近くでも見ることができる身近な野生動物です。
灰色のふわふわした体と長い尾をなびかせ、木の枝を軽やかに駆け回る――トウブハイイロリスは、木の実を探して森を走り、冬に備えて食料を地面に隠す、北米を代表する樹上性のリスです。