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カヤネズミは、日本の草原や河川敷などに生息する非常に小さな齧歯類です。学名はMicromys minutus、英名はEurasian Harvest Mouse。ネズミ科に分類されます。環境省の資料では、宮城県以南の本州、四国、九州に生息する日本最小のネズミとされています。
体は非常に小さく、背中は黄褐色から赤褐色、腹側は白色から淡いクリーム色。小さな耳と丸みのある頭、細いひげ、体とほぼ同じ長さの尾を持っています。特に尾は物に巻き付けて体を支えられる半把握性を備えており、細い草の茎の上を移動するのに役立ちます。
名前:カヤネズミ
学名:Micromys minutus
英名:Eurasian Harvest Mouse
分類:齧歯目 ネズミ科
生息地:ヨーロッパからロシア、東アジア、日本など
全長/大きさ:約5〜8cm(頭胴長)
尾長:約4〜7cm
体重:約4〜11g
食性:植物の種子、果実、葉などを中心に、昆虫なども利用
寿命:約1〜1.5年程度
天敵:ヘビ類、猛禽類、キツネ類など
特徴:非常に小さな体、黄褐色〜赤褐色の背面、白い腹側、小さな耳、長い半把握性の尾
特技:尾や足で草の茎をつかんで登ること
人との関係:草原、農地、河川敷など人間の生活と関わりのある環境にも生息
状態:現存種
カヤネズミは、ヨーロッパでは最小の齧歯類とされるほど小さな動物です。
頭胴長はおよそ5〜8cm、体重は4〜11gほどしかありません。平均的な成獣では6〜7g程度とされ、非常に軽い体をしています。
この小さな体が、細い草の茎を利用する独特の生活を可能にしています。
背中の毛は、黄褐色から赤褐色を帯びています。
腹側は白色から淡いクリーム色で、背面との色の違いがはっきりしています。
日本の草原で見る場合も、枯れた草や緑の茎の間に溶け込むような自然な色合いをしています。
カヤネズミは、一般的なハツカネズミなどと比べても小さな耳を持っています。
吻は短く丸みを帯びており、鼻の周囲には細いひげが伸びています。
この丸みのある顔も、カヤネズミを見分ける特徴のひとつです。
カヤネズミの尾は、頭胴長とほぼ同じくらいの長さがあります。
さらに尾には半把握性があり、草の茎などに巻き付けて体を支えることができます。
細い茎の上を移動するときには、後ろ足と尾で茎をつかみ、前足を自由にして餌を扱うこともできます。
カヤネズミは、地面だけで生活するネズミではありません。
背の高い草やヨシなどの植物の茎の間を立体的に移動することが大きな特徴です。
小さな体と長い尾、植物をつかみやすい足を使って、細い茎の上を移動します。
カヤネズミのもうひとつの大きな特徴が、地上に作る球形の巣です。
日本では、オギ、ススキ、ヨシなどの大型イネ科植物の葉を細く裂き、それらを編み込むようにして巣を作ります。環境省の調査マニュアルでは、地上1〜2mほどの高さに野球ボール大の球形の巣を作るとされています。
カヤネズミの巣作りは少し変わっています。
鳥のように遠くから大量の巣材を運んでくるのではなく、その場に生えている植物を細く裂いて編み込むようにして巣を作ります。
そのため、巣は周囲の植物に自然に溶け込んで見つけにくくなります。
カヤネズミは主に植物性の食物を利用します。
種子、果実、葉などが主要な食物で、季節や生息環境によって利用する植物が変化します。
一方で、昆虫などの小型無脊椎動物も食べることが確認されています。
日本では、河川敷、ヨシ原、オギ原、ススキ草地など、背の高い草が密生する場所が重要な生息環境です。
環境省も、カヤネズミを河川敷や人里近くのカヤ原に生息する動物として紹介しています。
カヤネズミが暮らす草原の中には、人間が草刈りや採草などによって維持してきた環境もあります。
一方で、草原の管理放棄や宅地造成、湿地の埋め立てなどによって、こうした生息環境が減少しています。
環境省のモニタリングでは、カヤネズミが暮らす草原環境について、生息面積の減少傾向が報告されています。
都道府県によってはレッドデータブックの対象となっており、宮城県では要注目種、東京都北多摩では絶滅危惧ⅠB類など、地域によって保全上の位置づけが異なります。
カヤネズミは、地面を走るだけではありません。
背の高い草の茎を登り、尾や足で体を支えながら植物の上部を移動します。
こうした生活様式から、カヤネズミは**「草原の中を立体的に暮らすネズミ」**ともいえる存在です。
繁殖期になると、雌は植物の茎の間に球形の繁殖巣を作ります。
研究では、繁殖巣は地上40〜50cm程度に作られる例がある一方、ヨシ原などでは1mを超える高さに作られることも確認されています。
環境省の日本での調査では、地上1〜2mほどの高さに球形の巣を作ることが紹介されています。
カヤネズミは冬眠する動物ではありません。
季節を通して活動しますが、寒い時期には地上の球形の繁殖巣とは異なる、草を利用した休息用の巣を作ることがあります。
カヤネズミは、日本の草原や河川敷などに生息する非常に小さな齧歯類です。
黄褐色から赤褐色の背中と白っぽい腹側、小さな耳、丸みのある吻、細いひげ、体とほぼ同じ長さの尾を持っています。
特に特徴的なのが、尾を使って草の茎をつかみながら移動する能力と、植物の茎の間に球形の巣を作る習性です。
日本では宮城県以南の本州、四国、九州に生息し、河川敷やススキ、オギ、ヨシなどが生えるカヤ原を生活の場としています。
数グラムしかない小さな体で草の茎を自在に登り、植物そのものを編んで空中に巣を作る――カヤネズミは、草原の中で独特の立体的な暮らしを送る日本最小のネズミです。