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山梨県上野原市の棡原(ゆずりはら)地区で古くから親しまれてきた「せいだのたまじ」。
小粒のじゃがいもを皮付きのまま油で炒めたり揚げたりした後、味噌や砂糖、みりんなどで甘辛く煮込んだ郷土料理です。
じゃがいものホクホクした食感と、濃厚な甘辛い味噌の風味、香ばしい皮の味わいが特徴で、食材を無駄なく大切にする山里の家庭料理として受け継がれてきました。
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名称:せいだのたまじ
別名:せいだ芋の煮っころがし
地域:山梨県上野原市棡原地区
種類:郷土料理・じゃがいも料理・煮物
主な材料:小粒のじゃがいも、味噌、砂糖、みりん、だし汁、ごま
味:味噌のコクと甘辛い濃厚な風味
特徴:小さなじゃがいもを皮付きのまま丸ごと煮込む
食べ方:ご飯のおかず、おやつ、酒のおつまみ
伝統:江戸時代後期から伝わるとされる山里の家庭料理
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最大の特徴は、直径2〜3cmほどの小粒のじゃがいもを、皮をむかずに丸ごと使うことです。
油で炒めたり揚げたりすることで皮に香ばしさが生まれ、味噌だれをじっくり煮絡めることで濃厚な味わいに仕上がります。
一般的なじゃがいもの煮っころがしとは異なり、小さな芋ならではの食感と皮の風味を楽しめます。
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上野原市周辺では、江戸時代後期にじゃがいもの栽培が広まったと伝えられています。
当時、甲府の代官だった中井清太夫(なかいせいだゆう)が、飢饉に苦しむ村人たちにじゃがいもの栽培を奨励し、人々の暮らしを救ったとされています。
その功績に感謝した人々は、じゃがいもを「清太夫芋」「清太芋」と呼ぶようになり、やがて「せいだ」という名前に変化しました。
また、「たまじ」は小粒のじゃがいもを意味する地域の言葉で、収穫した小さな芋も無駄にせず食べる工夫から、この料理が生まれました。
中井清太夫は「芋大明神」として祀られ、上野原市の龍泉寺にはその功績を伝える碑が残されています。
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小粒のじゃがいもを皮付きのまま丁寧に洗い、水気を拭き取ります。
鍋に油を熱してじゃがいもを炒めるか、油でじっくり揚げ、皮にしわができるまで加熱します。
だし汁を加え、味噌、砂糖、みりんを入れて、じゃがいもが柔らかくなるまで煮込みます。
最後に煮汁が少なくなるまで煮詰め、味噌だれを全体に絡めて仕上げます。
仕上げに白ごまを振ると香ばしさが増し、温かいご飯のおかずやお茶請けとして楽しめます。
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せいだのたまじは、山梨県上野原市棡原地区に伝わる伝統的な郷土料理です。
2024年度には、せいだのたまじを含む「上野原せいだ芋の食文化」が文化庁の「100年フード」に認定されました。
小粒じゃがいものホクホクした食感と甘辛い味噌の風味に、飢饉を乗り越えた歴史と食材を無駄なく大切にする山里の暮らしの知恵が息づく伝統の味です。